*気・血・水とは?

東洋医学において、「人体は、氣・血・水のバランスを基本に成り立っている」という考え方をします。

からだを構成する氣・血・水がスムーズに体内をめぐっていれば、心と身体のバランスのとれた健康な状態といえるのです。

では、その三つの要素、氣・血・水とは、いったいどのようなものなのでしょう?

*気・血・水のイメージ

  第一に、「氣」とは、からだを流れるエネルギーの元のことで、元気の気、気力の気、雰囲気の気、気配の気など、私達の周りには「気」を含んだ言葉がたくさんあります。

  目には見えませんが(一部の人にはみえるようです)、誰でも生きていれば、その場の雰囲気にあわせたり、人の気配を感じたり、あの人とはどうも気があわない、、、など、経験したことがあるでしょう。 これも氣の概念のひとつと考えてよいと思います。  

あらためて「氣」といわれると、テレビでみるような人をふっとばしたりするイメージが浮かぶ人もいるかもしれません。 

ですが、それはむしろ特異な見せ方であって、実際には、私達の生活において気は身近で、多くの人が見たことはなくとも、感じたことはあるものなのです。

この氣は、精神の状態に関係したり、内蔵等の働きを維持するために必要です。

氣が体内をスムーズに流れていれば良いのですが、氣が流れず渋滞してしまう{→気滞(キタイ)}と、ちょっとしたことでイライラしたり、怒りっぽくなったりします。
又、氣が不足{→気虚(キキョ)}すると、やる気がでない、文字通り無気力になります。  
こういうときには、免疫能も低下しています。



  第二に「血(ケツ)」とは、その名の通り、血のことですが、血液そのものだけでなく、広く血液循環自体の概念も含んでいます。血がスムーズにめぐっていれば、血液が循環して全身に栄養を運んで、潤いを与えてくれます。

ですが、めぐりが悪くなると、古い血液が停滞し{→血(オケツ)}、肩こり・頭痛・吹き出物・月経痛・目の下のクマ、アザができやすいなどの症状がでてきます。 

又、血が不足{→血虚(ケッキョ)}すると、貧血のようになったり、肌がカサついたり、髪がパサパサして潤いがなくなったりします。  

この場合も、「血が不足(血虚)=貧血」 という単純な公式ではなく、冷えや運動不足による循環の不良であったり、胃腸機能低下による消化不良で、栄養が全身に行き渡らないなど、様々なケースが考えられます。  



  第三に、「水(スイ)」は、体内にある血液以外の水分の事で、リンパ液、体液、涙、尿などを指します。  水は、排泄や消化に影響を及ぼし内蔵を円滑に働かせるための潤滑油の役割も果たしています。

水がめぐらずに滞ってしまうと、代謝が悪くなり、体内にいらない水分がたまった結果{→水毒(スイドク)}、むくんだり、冷えたり、重だるくなったりします。 

水分全体に関わってくるので、胃内停水(胃がチャポチャポいう)や、薄い鼻水、鼻づまり、又、アトピー性皮膚炎などの滲出物のある皮膚症状、水様性の下痢、膀胱炎など、水毒による症状は多岐にわたります。


*「虚・実」とは?


個々の体質を把握するために、もうひとつ,重要なものさしである「虚・実」。気・血・水

健康を保つための力(正気)が質的に衰え気味な状態を「虚証」、体内の病につながるもの(邪気)が過剰な状態を「実証」とよんでいます。

虚証も実証も、偏りがありバランスを崩した状態です。 

その偏りが無く、理想的な健康状態は「中間証」といい、治療では、不足しているものは補い、過剰なものは減らし、このニュートラルな状態に近づくことを目標としています。



 氣・血・水と虚・実は、互いに影響しあっている

つまりは、『エネルギー元である「氣」が原動力となり、「血」や「水」など人間の物質的な基礎を動かしている』 ということになります。

簡潔にまとめると、、、
気滞・・・気の巡りが悪い 
気虚・・・気が不足
血・・・血のめぐりが悪い
血虚・・・血が不足
水毒・・・水のめぐりが悪い
陰虚・・・水が不足


虚証・・・体に必要な物質や機能が不足した状態
中間証・・・バランスのとれた理想的な状態
実証・・・体に不必要なものが存在、または過剰な状態


それでは、東洋医学的な体質診断をやってみましょう

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