*東洋医学よもやま話


ここ最近、スローライフ・スローフード・LOHAS・マクロビオティック・ホリスティック・代替(補完)医療 等、様々な健康関連、あるいはライフスタイルに関する用語がちまたにあふれかえるようになりました。

高度経済成長の時代、人々はいき急ぐかのようにたくさん働いて頑張ってきたように見受けられます。 もちろんそのおかげで今の私達は、あらゆる場でその恩恵を受け、便利で安心な生活を送っています。 

しかし、その便利さや物質的な豊かさも飽和状態のように感じられる昨今、人々の関心が「自分自身」「自己の内面」に移りつつあります。

個々の興味、趣味も多様化、細分化され、あらゆる選択肢を自由に選ぶことが可能になってきた今、かえって自分本来の姿が見えなくなってきているのかもしれません。 

そんな時、元来動物的一面をもつ人間は、今度は今までむさぼってきた自然に目を向け、こころの安らぎを求め、自然に溶け込みたいと望みます。 いのちあるものは、自然とかけ離れたところでは健康を保つことはできないということに気づきはじめます。

そういった意味で、古代からの経験医学である東洋医学は、思想体系そのものが自然の摂理に沿ったものであるため、今のこの時代の流れにも、見合ったものであると言えましょう。

「なんとなく体調がすぐれない」など、病院へ行くほどでもない症状、または「色々検査はしたけれど異常はなく、だけど不調を感じる」といった人が多い中、近年は雑誌などでも東洋医学に注目が集まり、特集が組まれている事も少なくありません。 

昔に比べて、リラックスや癒しの場も格段に増えてきました。 
あなたの近所にも最近、スポーツクラブやスパがオープンしませんでしたか?  





健康に対する考え方は色々あります。 人によって、求めるレベルも違います。 

普段から病気にならないよう気を使っている人もいれば、体の声が聞こえずに(あるいは無視し続け)、やっと聞こえたときには病巣の総合デパートに、、、なんて人もいます。 

気は使っていても、やっぱり具合が悪くなって、どうにもこうにもならないので誰かの智恵や助けを求める場合もあります。

ほんのささいな心がけや、ちょっとした刺激がきっかけで、心身ともに快方へ向かうという事はよくあることです。 
しっかり病名がついてしまう前でもアプローチできるのが東洋医学ですから、早めに対処できておけばそれに越した事はないわけです。 

ノエルもそのちょっとしたきっかけになれることを望んでいます。


*東と西のちがい



では、東洋医学と現代医療である西洋医学の「病に対する概念の違い」を例をあげながら説明してみます。


まずよく言われるのは西洋医学はミクロ、東洋医学はマクロ。 
西洋医学はどんどん体をパーツ化し、細分化しながら専門性を上げてきています。
診断も、主に症状や病巣を診て、くだします。 

東洋医学は、それとは異なり、症状の原因となる体質や生活習慣など、トータルでみます。  不調の原因を見極めることは、他の病気の予防や健康な身体作りにもつながります。


ここでよくある一例を↓


例; 今朝からどうも胃の調子がすぐれないA子さん。



そこでA子さんは、内科のある病院へ行きました。 
病院では、軽い胃炎をおこしていると診断され、ついでに「腰も朝から痛むのですが、、、」とお医者さんに話すと、先生は近くの整形外科を紹介してくれました。  

整形外科では、痛み止めの内服薬を処方してもらいました。 ところが、A子さんの「お薬について」の紙を見ると、副作用のところに胃腸障害とあります。 
これは、既に胃の不調を訴えるA子さんにとって、ちょっとつらいものがあります。

このような事は、局所局所の病巣を診断し、パーツパーツを個別に治療する西洋医学にはよくみられることです。

対して、東洋医学は、もし胃の調子を崩したことに伴って、腰の具合も悪くなることが多ければ、双方の症状には関連があるとみなし、治療方針を決め、ツボを選定してゆきます。
故に、同じ胃炎でも腰の症状を伴うものと、伴わないものでは違うものとみなし、治療方針もツボの選定もちがったものになります。

同じように腰痛でも消化器症状を伴うものと伴わないものでは違いがあるとみなします。

もちろん、外科的手術の必要なもの、化学療法が必要な感染症など、東洋医学が対応できないものもあります。


ですから、どちらがいいわるいではなく、治療を受ける人それぞれが、現代医学の長所、東洋医学の長所を把握して、今回はこっちで、今回はあっちで、今回は併用で、などと都合よく受けるのが賢い利用法であると考えています。


ノエルでは、「これはいったん病院の診断を受けたほうが良いのでは?」、 「まずはウイルスを徹底的にたたいたほうがいいのでは?」など西洋医学的判断、診断、治療の必要性を感じた際には、積極的にその旨をお話しております。


続いて「証」について

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